結論|悩みから考え、優先順位をつけて絞り込みます
SEOキーワードを決める基本は、自社の商品名やサービス名からではなく、お客様が抱えている悩みや目的から考えることです。そのうえで、検索する人の多さだけでなく、自社の商品・サービスに実際につながるかどうかで優先順位をつけて絞り込みます。
次の章から、検索意図の考え方、キーワードの種類、業種別の具体例まで順に解説していきます。
SEOキーワードとは
SEOキーワードとは、検索エンジンでの上位表示を狙う際に、対策の軸として設定する検索語句のことです。ユーザーがGoogleなどで検索する際に実際に入力する言葉そのものを指します。
1語だけの単純な言葉とは限らず、「地域名+業種名+悩み」のように、複数の言葉の組み合わせであることも多くあります。むしろ中小企業・店舗にとっては、こうした複数語の組み合わせの方が、実際の成果につながりやすい傾向があります。
自社が「これで検索されたい」と思う言葉と、実際にお客様が検索する言葉は、必ずしも一致しません。専門用語や社内で使っている呼び方ではなく、お客様側の言葉に合わせることが、SEOキーワード選定の出発点になります。
たとえば社内で「外壁改修工事」と呼んでいるサービスも、一般のお客様は「外壁塗装」「家の壁 修理」といった、より身近な言葉で検索することがあります。業界内の呼び方と、一般的な検索語句にずれがないかを確認することも大切です。
最初に顧客像を考える理由
結論として、キーワードを考える前に、まず「どんなお客様に来てほしいか」を具体的にイメージすることが重要です。顧客像が曖昧なままキーワードを選ぶと、検索されても自社の商品・サービスにつながらない言葉を選んでしまうことがあります。
商品名ではなく悩みから考える
「〇〇(商品名・サービス名)」で検索してもらうことを最初から狙うのではなく、その商品・サービスを必要としている人が、まだ商品名を知らない段階でどんな言葉を検索しそうかを考えることがポイントです。たとえば「排水管 修理」ではなく「キッチン 水漏れ 業者」のように、お客様が困っている状況そのものを言葉にしてみると、実際の検索語句に近づきやすくなります。
お客様が検索する言葉から考える
普段の接客や問い合わせで、お客様からよく聞かれる言葉や質問を思い出してみるのも有効です。実際の会話の中に、検索されやすいキーワードのヒントが隠れていることが多くあります。
ペルソナを細かく作り込みすぎない
マーケティングの手法として、年齢や職業まで細かく設定した「ペルソナ」を作ることがありますが、中小企業・店舗の場合はそこまで精緻に作り込む必要はありません。「どんな悩みを持った人に来てほしいか」を一文で言えるくらいのシンプルなイメージがあれば十分です。
検索意図の種類を比較する
結論として、検索キーワードには、検索する人が「今どの段階にいるか」を示す検索意図があり、大きく3種類に分けられます。比較すると、次のとおりです。
| 検索意図の種類 | 具体例 | 該当するキーワードの傾向 |
|---|---|---|
| 情報収集 | 「〇〇とは」「〇〇 原因」など | まだ悩みを整理している段階。すぐの問い合わせにはつながりにくい |
| 比較検討 | 「〇〇 比較」「〇〇 おすすめ」など | 複数の選択肢を比較している段階 |
| 行動直前 | 「〇〇 業者 地域名」「〇〇 相談」など | 問い合わせ・依頼に近い段階 |
中小企業・店舗の場合、すべての検索意図を一度に狙う必要はありません。まずは行動直前に近いキーワードから優先的に対策し、情報収集・比較検討の段階のキーワードは、記事コンテンツとして少しずつ広げていくのが現実的です。
行動直前のキーワードは検索数こそ少ないものの、問い合わせ・来店に直結しやすいという特徴があります。逆に情報収集段階のキーワードは、検索数は多くても、すぐの問い合わせにはつながりにくい傾向があります。限られた時間の中で優先順位をつける際は、この違いを意識しておくと判断しやすくなります。
キーワードの種類を比較する
結論として、検索キーワードは検索される回数の規模によって、ビッグ・ミドル・ロングテールの3種類に分けて考えることができます。
| 種類 | 特徴 | 中小企業への向き不向き |
|---|---|---|
| ビッグキーワード | 1〜2語程度の幅広い言葉(例:「リフォーム」) | 競合が非常に多く、上位表示は難しい傾向 |
| ミドルキーワード | ビッグキーワードに条件を加えた言葉(例:「キッチン リフォーム」) | 競合はやや絞られるが、依然として競合性は高め |
| ロングテールキーワード | 具体的な条件を複数含む言葉(例:「キッチン リフォーム 費用 大阪」) | 検索数は少ないが、競合も少なく上位表示しやすい |
中小企業がビッグキーワードだけを狙うリスク
ビッグキーワードは検索する人の数が多い分、全国規模の大手企業や比較サイトと競合することになります。限られたリソースで対策する中小企業・店舗にとっては、ビッグキーワード一本に絞るより、ロングテールキーワードを積み重ねていく方が、現実的に成果につながりやすい傾向があります。
ロングテールキーワードは1つあたりの検索数は少なくても、複数のページで少しずつ積み重ねることで、サイト全体としての流入を増やしていくことができます。1本の記事で大きな成果を狙うのではなく、複数のロングテールキーワードに対応した記事を継続的に増やしていく発想が、中小企業には向いています。
地域名・業種名・サービス名を含める考え方
結論として、実店舗を持つ中小企業・店舗にとって、地域名・業種名・サービス名を組み合わせたキーワードは、特に優先度の高い狙い目です。
- 地域名を含める:「地域名+業種名」(例:「心斎橋 美容室」)は、実際に来店できる範囲を絞り込んでいるため、行動につながりやすい傾向があります
- 業種名を含める:業種名そのものは競合が多い一方、地域名や具体的な悩みと組み合わせることで絞り込めます
- サービス名を含める:提供しているサービスの中でも、特に力を入れているものを具体的な言葉にすることで、興味のあるユーザーに届きやすくなります
これらを組み合わせることで、検索数はビッグキーワードより少なくなりますが、その分「本当に来店・問い合わせにつながりやすい」キーワードに絞り込むことができます。
キーワード候補の探し方
結論として、キーワード候補は検索ボリューム(検索される回数)だけで決めるのではなく、複数の視点から探すことが大切です。
検索ボリュームだけで決めない理由
検索ボリュームが大きいキーワードほど魅力的に見えますが、競合性も同時に高くなる傾向があります。検索数が少なくても、自社の商品・サービスに直結しやすいキーワードの方が、中小企業にとっては価値が高いことも多くあります。
検索数は少なくても来店に確実につながりやすいキーワードと、検索数は多くても自社とは無関係な情報収集目的の検索が中心のキーワードとでは、前者の方が中小企業にとって価値が高いことがあります。数の大きさだけで判断しないよう注意しましょう。
競合性を見る方法
狙いたいキーワードで実際にGoogle検索を行い、上位に表示されているのがどんなサイトか(大手企業か、個人サイトか、地域の同業者か)を確認することで、おおよその競合性を把握できます。上位10件のうち、大手企業や比較サイトが多くを占めている場合は競合性が高いキーワードと考えられ、地域の同業者や個人サイトが中心の場合は、比較的挑戦しやすいキーワードと考えられます。
Search Consoleを使ったキーワード発見
すでにサイトを公開している場合は、Google Search Consoleの「検索パフォーマンス」から、実際にどんな言葉で自社サイトが表示されているかを確認できます。狙っていなかった言葉で表示されているケースもあり、新たなキーワード候補の発見につながります。詳しい使い方はGoogle Search Consoleとはの記事で解説しています。
既存ページからキーワード候補を探す方法
すでにあるページのタイトルや見出し、よくある質問(FAQ)の内容を見返すことでも、キーワード候補のヒントが見つかります。お客様からよく聞かれる質問は、そのまま検索されやすい言葉になっていることが多いためです。まだホームページ自体がない場合は、まずホームページ制作に必要なページ一覧の記事を参考に、基本ページの構成を検討することをおすすめします。
業種別のキーワードの考え方
結論として、業種によって、お客様が検索しやすい言葉の傾向は異なります。代表的な業種の考え方を比較すると、次のとおりです。架空の検索ボリューム数値は使用していません。
| 業種 | キーワードの考え方(例) |
|---|---|
| 飲食店 | 「地域名+料理ジャンル」に加え、「地域名+利用シーン」(例:個室・ランチ)も有効 |
| 整骨院・クリニック | 「地域名+症状」のように、診療科目名だけでなく実際の悩みの言葉を含める |
| 建設・リフォーム | 「地域名+工事内容+費用」のように、費用への関心の高さを反映した言葉が中心 |
| 不動産 | 「地域名+物件種別+目的」のように、エリアと目的を組み合わせた言葉が中心 |
| 士業(税理士・行政書士等) | 「地域名+業務内容」のように、専門的な業務内容と地域名を組み合わせる |
| 美容室 | 「地域名+施術メニュー」のように、具体的なメニュー名を含めた言葉が有効 |
いずれの業種でも共通しているのは、単なる業種名だけでなく、地域名や具体的な状況を組み合わせている点です。自社の業種に置き換えて、実際にお客様がどんな言葉を使いそうか考えてみましょう。
業種が変わっても考え方の軸は同じ
上記はあくまで一例で、実際には同じ業種でも店舗ごとに強みや客層が異なります。表の考え方を参考にしつつ、自社ならではの「決め手」となる言葉がないかを、日々の接客や問い合わせ内容から探してみることをおすすめします。
候補の優先順位をつける
結論として、洗い出したキーワード候補は、すべてを同時に狙うのではなく、優先順位をつけて絞り込むことが大切です。
- 自社の商品・サービスに直結しているか(行動直前の検索意図に近いか)
- 実際に対応できる範囲(対応エリア・対応内容)と一致しているか
- 競合性が極端に高すぎないか
- 複数のページで同じキーワードを重複して狙っていないか
まずは行動直前の検索意図に近く、競合性が高すぎないキーワードから着手し、徐々に情報収集・比較検討段階のキーワードへ広げていくのが現実的な進め方です。複数ページでの重複については1ページ1テーマで設計する方法の記事で詳しく解説しています。
優先順位をつける際は、洗い出した候補を一覧にまとめ、それぞれについて「行動直前か・情報収集段階か」「競合性が高いか低いか」を書き出してみると、判断しやすくなります。すべてを一度に対策しようとせず、上位3〜5個程度から着手するのが現実的です。
よくある失敗
結論として、キーワード選定にはいくつかの典型的な失敗パターンがあります。
- 自社の商品名・サービス名だけを軸に考え、お客様の検索語句とずれてしまう
- 検索ボリュームの大きさだけで選び、競合性の高さを考慮していない
- 地域名を含めずに、全国規模の競合と戦うキーワードを選んでしまう
- 候補を洗い出しただけで優先順位をつけず、手を広げすぎてしまう
- 一度決めたキーワードを見直さず、実際の検索結果と照らし合わせていない
- 複数のページで同じキーワードを狙ってしまい、サイト内で競合してしまう
特に最後の「複数のページで同じキーワードを狙ってしまう」ケースは見落とされがちです。この問題(キーワードカニバリゼーション)については1ページ1テーマで設計する方法の記事で詳しく解説しています。
キーワード選定チェックリスト
キーワードを選定する際は、次の項目を確認してみてください。
- お客様の悩み・目的から考えているか
- 検索意図(情報収集・比較検討・行動直前)を意識しているか
- 検索ボリュームだけでなく、自社の商品・サービスにつながるかを見ているか
- 地域名・業種名・サービス名を組み合わせているか
- 競合性を実際の検索結果で確認したか
- Search Consoleや既存ページから候補を探したか
- 候補に優先順位をつけているか
大阪・心斎橋の中小企業・店舗が気をつけたいこと
大阪・心斎橋のような都市部では、「地域名+業種名」だけでも一定の競合が存在します。より絞り込んだエリア名(心斎橋・難波・道頓堀など)や、近隣との違いが伝わる言葉を組み合わせることで、競合と差別化しやすくなります。
観光客の来店が多い業種では、地元客と観光客とで検索する言葉の傾向が異なることもあります。両方の客層を意識してキーワードを検討するとよいでしょう。
また、心斎橋・難波・道頓堀など、隣接するエリアでも検索される地域名が異なることがあります。自社の商圏を踏まえて、どの地域名を優先的に含めるかを検討することも大切です。
マダナイ?でできること
マダナイ?では、事業内容やお客様層のヒアリングをもとに、狙うべきキーワードの候補出し・優先順位づけをご相談いただけます。
「まだない」を「もうある」へ。何のキーワードを狙えばいいか分からない場合も、まずは自社の商品・サービス内容をお聞かせください。決めたキーワードをサイト内のどこで狙うかという、ページ設計までまとめてご相談いただくことも可能です。
よくある質問
Q. 1つのサイトでキーワードはいくつ狙えばいいですか?
サイトの規模やページ数によって異なります。まずは行動直前の検索意図に近いキーワードを数個に絞り、ページごとにテーマを分けて対策するのが基本です。詳しくは1ページ1テーマで設計する方法の記事で解説しています。
Q. 検索ボリュームはどうやって調べればいいですか?
専用のツールで調べる方法もありますが、まずはGoogle検索で実際に候補となる言葉を検索し、表示される競合の顔ぶれを確認するだけでも、おおよその傾向はつかめます。
Q. ビッグキーワードは狙わない方がいいですか?
絶対に狙ってはいけないわけではありませんが、中小企業・店舗の場合、まずはロングテールキーワードから着手する方が、現実的に成果を実感しやすい傾向があります。
Q. 地域名を入れると検索される数が減りませんか?
検索される回数自体は減る傾向がありますが、その分、実際に来店・問い合わせにつながりやすい人からの検索に絞り込まれます。実店舗がある事業者にとっては有効な考え方です。
Q. 商品名で検索してもらうことは目指さなくていいですか?
商品名での検索も大切ですが、それだけに頼ると、まだ商品名を知らない見込み客に届きません。悩みベースのキーワードとあわせて考えることをおすすめします。
Q. 競合が強いキーワードは避けるべきですか?
必ずしも避ける必要はありませんが、中小企業・店舗の場合、まずは競合性が比較的低いキーワードで実績を積み、段階的に競合性の高いキーワードへ挑戦していく進め方が現実的です。
Q. キーワードは一度決めたら変更しない方がいいですか?
いいえ、実際の検索結果やSearch Consoleのデータを見ながら、定期的に見直すことをおすすめします。想定と違う言葉で検索されていることに気づくこともあります。
Q. 業種名だけのキーワードを狙ってはいけませんか?
狙うこと自体は問題ありませんが、業種名だけの幅広いキーワードは競合が非常に多いため、地域名や具体的な条件を組み合わせることをおすすめします。
Q. すでに公開しているサイトでもキーワードを見直せますか?
可能です。Search Consoleで実際の検索データを確認しながら、既存ページの内容を見直すことで、キーワード選定の精度を高めることができます。キーワードを決めてから効果が出るまでの期間はSEO対策は効果が出るまで何ヶ月?の記事で解説しています。
Q. キーワード選びを業者に依頼することはできますか?
事業内容やお客様層のヒアリングをもとに、候補出しから優先順位づけまでご相談いただけます。まずは現在の状況をお聞かせください。
まとめ
SEOキーワードを選ぶ際は、自社の商品名ではなくお客様の悩みから考え、検索意図やキーワードの種類を理解したうえで、地域名・業種名・サービス名を組み合わせることが基本です。検索ボリュームだけで判断せず、自社の商品・サービスに実際につながるかどうかで優先順位をつけましょう。
狙うキーワードが決まったら、次はサイト内のどのページで狙うかを設計する段階です。1ページ1テーマで設計する方法の記事もあわせてご覧ください。